年下はキライですか?【完】
「佐野さーーん、貝類食べれますよね?」
トイレから戻ると、桐島くんはせっせと夕飯の準備をしてくれていた。
今夜は簡単に寄せ鍋にしようという事になっていた。
「うん、なんでも食べれるよ!」
「良かった、アサリとホタテ買ってあったんで」
そう言ってテキパキと具材を切って鍋に入れている。
手際が良くて驚いた。
もしかして…私より料理がウマイ!?
だって、一人暮らしの男性がフツーにあさりとかホタテ買っとく⁉︎
「何もしなくてごめんねっ手伝うよ」
「いや、いーっすよ、煮込むだけなんで座っててください」
確かに鍋だから特に他にする事もないけど……
悪いからとりあえず茶わん拭いたり、買ってきた惣菜を温めたりしていた。
なんか…
女らしいとこもっと見せないと嫌われるかも。
梨花ちゃんはあんなに女らしかったんだから。