年下はキライですか?【完】
はぁ…こんなんじゃダメだ。
結局何もすることがなくなってポツンとソファーに座っていると、「できましたよー」と、桐島くんがアツアツの土鍋を持ってきてくれた。
ビールを開けて2人で乾杯した。
あ……、私ってばビールに、いつもの癖で焼酎を買ってしまっていた。
親父くさすぎる。
今までは桐島くんの前で、あまり気にしなかったことも、こういう関係になってから何かにつけて気にしてしまう。
そして、梨花ちゃんと比べてしまう。
こんな時、梨花ちゃんなら可愛いカクテルの酎ハイなんかを買っていたはずだ。
「…どうしたんですか?」
ハッと気づくと、桐島くんが私の顔を覗いていた。
「ううん、別にっ…」
「別にじゃないでしょ、その顔は」
桐島くんにはなんでもお見通しだった。