年下はキライですか?【完】
シット
―――SIDE 桐島秀人―――
会社で俺はどんだけいじめられんだろ。
梨花ちゃんに別れを告げると決めたときに、覚悟はしていたが。
まさか。
何事も起こらないとは思わなかった。
週明け、会社に行くと梨花ちゃんは「秀人君おはよっ」と、明るく声を掛けてきて。
周りの社員の人達とも普段通りに話して。
誰一人俺らが別れた事を口にする奴はいなかった。
まぁ…何もない事に越したことはないけれど。
梨花ちゃんが周りに言わないでいてくれたんだろうか。
それならばすごくありがたい。
「桐島くん、おはよ……」
後ろから声を掛けてきたのは、梨花ちゃんとは真逆の暗ーい顔した佐野さんだった。