年下はキライですか?【完】
「速水に色々教えてやってくれないか?」
「え…あ、わかりました…」
なんで佐野さんが!?
10年以上働いてるからか?
佐野さんは少し戸惑っているようだった。
「…よろしくお願いします」
速水は佐野さんに向かって頭を下げていた。
…なんだか嫌な予感がする。
嫌な予感っていうか…
仕事だとしても、佐野さんの近くに常に男がいるとなると気が気じゃない。
……俺の嫌な予感は、やっぱり見事に的中してしまうのであった。
佐野さんの席は俺の目の前で、その隣に速水がきたものだから、嫌でも二人が視界に入ってしまう。
仕事に集中しようと思えば思うほど、できなくて。