年下はキライですか?【完】
翌日、会社のエントランスを通ったとき、梨花ちゃんと出くわしてしまった。
私の顔を見るなり、いつもと変わらぬ笑顔を見せながら会釈してきた。
なんだかちょっと罪悪感に包まれながらも、私は引きつった笑顔を返す。
梨花ちゃんの余裕の笑みが怖いんですけど…
別れて落ち込んでるのかと思ってたけど、そうでもないみたい。
桐島くんとはもう連絡とってないんだよね…?
ぼーっとしながらそんな事を考えていると、後ろから速水くんに声を掛けられた。
「佐野さんおはよーございますっ」
「あ、おはよう」
「ねねっ、今の子と知り合いですか!?」
速水くんが、梨花ちゃんの後姿を指さす。