年下はキライですか?【完】
「本当にゴメン。でも今一番大事にしたい人は佐野さんだけだから。もう佐野さんの事不安にさせたくないし」
嬉しい言葉を次から次へと投下してくる桐島くんにキュンとしてしまった。
梨花ちゃん、ごめんよ。
「……わかった。もう秀人くんの事追わないから…」
そう言って、しょんぼり顔の梨花ちゃんは食堂を出て行った。
少しかわいそうな気持ちになる。
「なんすか、その顔」
桐島くんが顔をしかめて、見下ろしている。
「…え!?」
「その悲しそ~うな顔で梨花ちゃんの後姿見て」
すると、一部始終を見ていた美里が笑いながら口を開いた。
「桐島くんねぇ、いくらあゆみを好きだからって…ちょっとハッキリいいすぎ?もっとオブラートに包んで言ってあげなさいよ」
「だって、あんくらい言わないとあの子わかってくれないんですよ」