年下はキライですか?【完】


「仕事アパレルだって言ってたよね…大変?」


「まぁ、そうですね。売上が第一ですから大変じゃないと言ったら嘘になりますけど。でもやりがいはありますよ、お客さんとの話すのも楽しいし」



光喜くんは自分の仕事の話を、楽しそうに語ってくれた。

七三たちのように、自慢っぽく言うのではなく、苦労していることなども包み隠さず話してくれる。


「あゆみさんは?お仕事OLさんって言ってましたけど…」


「うん、高校卒業してからずっと同じところで働いてるんだけどね。なんだかなぁー光喜くんみたいにやりがいはないかも…」


特にやりたいことや夢もなかった私は、女はいつか結婚するんだからと、これまでずるずる今の仕事を適当に続けてきた。


でも、結局この年になっても誰にももらってもらえず。

もっとちゃんと考えて就職すればよかった。

ずっと1人でも余裕で暮らしていけるような、公務員とか…って、なに虚しいこと思ってるんだろう。
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