年下はキライですか?【完】
「でもOLさんて響き、いいですよね。惹かれます」
「えっ、そう⁉︎光喜くんはおばさんを持ち上げるのが本当にうまいよねぇ〜」
あははと笑うと、光喜くんは黙ってしまった。
あ、アレ?なんか変なこと言った?
「あゆみさん…年下はキライですか?」
そう言った光喜くんの目がとても綺麗で。
私はソッコー首を横に振った。
普段このくらいじゃ酔わないのに、なんだかとってもいい気分。
バーを出たあたしたちは、何のためらいもなしに、そのまま近くのホテルへと直行した。
若い頃だったら、『本当にこのままこの人と寝てもいいの!?』なんて考えていたかもしれない。
でも今はそんな考え、少しも浮かばない。
こんなイケメンに抱かれるチャンスなんてもうないかもしれないんだもの。
部屋に入るなり、光喜くんはあたしを強く抱きしめてキスしてきた。
熱くとろけるようなキスってこのことか…。
「いいの?」
そんなこと、今更聞かないでおくれ。
私はコクンと頷く。
酔っぱらっていたけど、意識はハッキリあった。
あんなに恥じていた真っ赤な下着さえも、簡単に光喜くんに外されてしまった。
私はこの日、久しぶりに甘い夜を過ごした。