年下はキライですか?【完】


ラブって……


三十路のBBAがきもいな。




トイレから戻ると、桐島君が私の椅子に座って、楽しそうにくるくる回っている。

私はゲッソリしていた。



「あ、戻ってきた。どう?透けてましたよね?」


「え?あ、ええ…」


「会社にあんな派手なの付けてきたらまずいですよ、佐野さん見た目によらずセクシィッ♪」


だいぶ軽いノリで笑われた。


年増の私があんな下着つけて、ドン引きしたんだろーなって思ったけど。


…そうでもない?
聞いてみようか。軽く『赤い下着ってどう?』って冗談半分に言えばいーかもしんない。


よし。


「あのさ、赤い下着って…」


「お!もう18時じゃんっかーえろっ」


私が言いかけた時、桐島くんは椅子から勢いよく立って自分のデスクへ戻って行った。


がくっ。


勇気を出した私、かわいそう。

でも聞かなくてよかったかも。どう?って聞かれたって返答に困るよね。

バカな質問をしよーとしてたことに反省した。



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