年下はキライですか?【完】
週末、久しぶりに胸をときめかせてのおでかけ。
昨夜服を選ぶのに2時間ほどかかった。
おかげで姿見の前は洋服の山になっている。
厚化粧だと妹に罵られ、母には誰とデートなのかとしつこく問われ、父には出がけに一度連れてこいと叫ばれた。
もう、30なんだから放っておいてくれよ。
待ち合わせの10分前、百貨店の入口にはすでに光喜くんの姿があった。
さすがアパレル関係の仕事をしてるだけあって、今日もかなりオシャレ。
二時間もかけて服選んだけど、私…大丈夫か!?
ちょっとだけ不安になる。
「あゆみさん!」
「ごめんね、待たせた??」
「いや、大丈夫大丈夫っ」
光喜くんは笑顔で私を迎えてくれて、自然に肩を抱かれた。
え
付き合ってもないのにこーいうことしちゃうんだ。
最近の若い子って大胆…
じゃなくて…、この体勢だと、胸の高鳴り聞こえちゃうんじゃないの!?
おばちゃんが何緊張してんだよって思うよね…