年下はキライですか?【完】


そーいや。



梨花ちゃんって名字なんだっけ。

杉浦だったっけ。



必死に記憶をたどってみるが、受付につったってた梨花ちゃんの胸元の名札なんか、見た覚えがない。



「てか!!佐野さんとお兄ちゃんがどーして!?」



梨花ちゃんは私達のテーブルに来ると、光喜くんと私を交互に見つめた。



「あゆみさん知ってんのか?」


「同じ会社だもん!」


「マジで!?」



光喜くんが私に確かめてきたので、無言で頷いた。



あ~あ。

…桐島くんに見られたくなかった…



横目で桐島くんを見ると、微妙な笑顔で光喜くんに挨拶していた。


まー確かに、彼女の家族に突然会っちゃうと慌てふためくよねぇ…


申し訳ないけど、いつも余裕ある桐島くんが慌てているなんて…新鮮でいい。



< 49 / 175 >

この作品をシェア

pagetop