年下はキライですか?【完】
「ビビッと?運命みたいなの感じちゃったワケ?」
「そんな感じーっなんか、あゆみさんってさぁ、イイんだよね」
いいって何がだよ、セックスか?
相性が良いのか?
てか、佐野さんのこと名前で呼んでんだ。
佐野さんはちょっと気まずそうに微笑んでいる。
顔、硬い硬い。
その表情は時間が経つにつれ、ゲッソリしていくようにも見えた。
まぁ、その気持ちわからなくもない。
梨花ちゃんとお兄さん話なげーし。
仲良い兄妹なのは今日で十分わかったけど。
「お手洗い行ってくるね」
口数が少なかった佐野さんが突然席を立った。
ちょうどいい。俺もトイレ行きたかったし。
「…帰りてぇ」
トイレ前で佐野さんに本音をぶつけてみた。
佐野さんにはなんでも言える。
きっと彼女も同じキモチだと思うし、同意してくれるだろうと思っていた。