年下はキライですか?【完】
梨花ちゃんは『あっ!そうだねっ』と言って、席を立った。
「あゆみさん戻ってくるまでいたらいいのに」
「さっきトイレ前で会ったとき挨拶したんで、大丈夫です」
お兄さんに対してちょっと素っ気ない態度をとってしまったかと思ったけど、なんかそんなん、もうどーでもいい。
梨花ちゃんの手をひいて、店を出た。
佐野さん、お兄さんと二人っきりになりたいんだろ?
なら、一刻も早くここから立ち去ってやる。
強引に外へ出て、梨花ちゃんが不審に思ったかもなんて思ってたが、そんな事はなかった。
「秀人君、そんなに私と二人っきりになりたかったの?」
ニコニコして上機嫌のご様子。
「あー、…うん、そう」
ここはそーいうことにしといた方がよさそう。