年下はキライですか?【完】
「き、き、桐島くん…顔、ち、か…」
「え?」
マジで近いです。
キスしちゃっていいんかい。
「ちょっと…離れて…」
「あ、すいません…」
スっとよけてくれて助かったけど。
惜しかった気もする。
男のくせにすごいいい香りさせちゃって。
あのままどさくさにまぎれてやっちまおうかとも思っちゃった。
しかし冷静になれ、あゆみ。
明日からどんな顔して会えばいんだよ。
深呼吸を数回する。
桐島くんは何事もなかったかのよーに、楽しそうに歌ってて。
私だけこんなキモチになって、バカみたいだ。
彼にとっては、ただの先輩。
姉のよーな存在なのに。
泣けてくるぜ。