魔法少女は天然ちゃん?




「嵐太!!嵐太しっかりしてよ!!」

泣きながら嵐太に治癒魔法をかける
でも魔力が足りない
いつもみたいに魔法が発動しない!!


なんで!?なんでなんでなんで!?

胸が焼けるように痛い
魔法を使うたび痛みが増して
意識が飛びそうになる


それでも治癒魔法をやめない



「なんで!?なんで血がとまらないの!?」

泣きながら魔法をかけるが
いつものような効果は発揮されない

だんだんと嵐太の顔色が悪くなる



「牡丹.....
もういい.....
これ以上治癒魔法を使っても無駄だ



俺は....


俺はずっと牡丹が好きだった


ごめんな.....」




そういって嵐太は目を閉じた




「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
嵐太!!嵐太!!
お願い!!目を開けてよ!!!」


嵐太を揺さぶりながら泣き叫ぶ






「死ねぇぇぇぇ!!!」

泣き叫ぶあたしに生き残った敵が魔法弾を撃ち込んできた


あたしは無意識的に魔法を発動させ
その地を氷の世界へとかえた


絶対零度
何もかも凍らせてしまう難易度の高い氷の魔法


そこであたしの意識はつき
かけつけた援軍が見たのは
変わり果てた氷の一面と
四方八方に散らばる倒れた敵

嵐太に多い被さるように倒れているあたしだったという







< 60 / 74 >

この作品をシェア

pagetop