サボり魔様のバスケ論【短】
吉行side
あいつ。部活のマネージャーは馬鹿なのに変なところで勘がいい。
俺が自分の内面を見てくれる人がいなくて息苦しく感じていること。
それが嫌で人とのつながりを避けて授業や部活をサボっていること。すべて見透かされていたらしい。
我ながらガキっぽい事してんだよな。俺。
「そういえば。初めてだよなずーっと俺のそばチョロチョロしてるやつ」
つぶやくように言った瞬間、脳内にあいつの笑った顔がポンッと現れた。
「!?///」
まいったな。俺としたことが……。
その場にしゃがみこみながら顔を手で押さえた。