サボり魔様のバスケ論【短】
『昔、貴方がプレイしているところを見たことがあります。中一の夏だったかな。公園で一人バスケをしている貴方を見つけたんです』
昔のことを考えながらペラペラと一人で昔話に花を咲かせた。
『ビックリしました。人ってボールをあんなふうに意のままに操ることができるんだなって』
ニッコリと笑顔を浮かべて彼の顔を見た。
あのときの感動は、今でも忘れない。私が始めてバスケというスポーツに興味を持った日のことを。
『だから、私は貴方を追ってこの高校に入学したんです』
「……ストーカー」
『言い返す言葉も見つかりません』
なんとなく思ってたけど、本人に言われるとな……。ちょっと傷つくかな。