桜色の恋~3ヶ月の幸せ~





「あたしね、病気なんだ。もう治らないの。心臓の病気なんだって。」



そこから全部包み隠さず真実のままを
話した。


病気のこと。


余命のこと。


廉くんと別れた本当の意味のこと。


廉くんと別れてからのこと全部。


今の、体の状態のことも。


まだ、好きだってことも…。



「がっかりしたでしょ?」



あたしは、廉くんに話せてちょっとすっきりしてる。



「してないよ、がっかりなんて。」



「どうして!?病気なんだよ?あたし、死ぬんだよ?!こんなあたしじゃ廉くんを幸せにはできない!幸せになんかなれない!」



「関係ない!」



今度は廉くんの怒鳴り声にあたしがビクッ
となってしまった。



「関係ないよ。だって、桜は桜だろ。病気だろうが何だろうが変わらない。この世に桜の代わりなんて居ないんだよ。幸せか、幸せじゃないかは俺の決めること。俺の幸せは桜と一緒にいること。それに、俺と同じ気持ちでいてくれてるんだろ?だったら、俺ともう一度、付き合って。」



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