桜色の恋~3ヶ月の幸せ~



「メールとかしてよー?私、暇なんだからっ。」


などとみんな言ってくれてとても嬉し
かった。

みんな瞳がうるうるしていて今にも零れ
そうなぐらい溜まってる。

そんなみんなを見ているとあたしまで
泣けてきちゃった。


「ばいばい!またねっ!」


廉くんに車いすを押されながら教室を出て
あたしの姿が見えなくなるまでみんな、
手を降ってくれていた。

本当に、優しい子たちばかりでよかった。

門を出る前に、校舎をもう一度見上げた。

約一年間という、とても短い期間だった
けどとても、長くいたような懐かしさの
残る思いを胸に学校をあとにした。

こうして、あたしの高校生活に幕を
閉じた。

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