桜色の恋~3ヶ月の幸せ~
くそっ。
廉くんめ!
「どーして退院明後日じゃダメなのよ。」
どうしよ。
言っても信じてくれないんじゃ?
でも、言わないより言った方が良いよね。
「あたしね、後六6日しか生きられないの。
これは嘘じゃない。2週間眠っていたときがあったでしょ?
その時、きれいな女の人にあってね。
その人言ってた、『この桜の木の枝に付いてる桜の花の数があなたの残りの命よ』って。
それでね、桜の花何個だったと思う?
最初満開だったのにその瞬間7つに減ったの。
それで、1週間の命だから大切に使わなきゃって。
それで女の人に誓ったの、この命は大切に使うって、やりたいこと全部やって悔いなく生きるって。
だから2日も待ってる余裕はなかった。
それにね、夢の中で女の人に言われなくても分かってたの。
『みんな大丈夫だ』って『まだ生きれる』って言うけど、この体はあたしのなんだよ?
自分の体のことぐらいあたしが1番わかってるもん。
余命の3ヶ月を過ぎた時点でそれは思ってたから。
もう、ほんとはほとんど悔いなんて残ってないんだけど最後にやっておかなくちゃ行けないことが出来たから。
だからあたし、残りの時間楽しんで大切に使うから、死ぬのなんか怖くないよっ。」