桜色の恋~3ヶ月の幸せ~
ポロポロ。
あっあれ?
おっかしー。
何にも悲しい事なんて無いのに。
そっか。
あたし、本当はまだ生きたいんだ。
「本当はね、もっと、生きたい。みんなと、もっと過ごしたか、った。高校、卒業したかった。
大学にも行きたかった。大人になってみんなでお酒も飲んでみたかった。
学校の、先生になって、生徒に人気のある先生になりたかった。
廉君とも結婚したかった。それで、子供も産んで、幸せな家庭を築きたかった。
あたしと、廉君の家族を、作りたかった。」
「あたしはただ、みんなとっ、同じ生活を送りたいだけなのにっ。
うぅっ。どうして、病気はあたしを選んだのかな?
こんなこといったらあれだろうけど、死にたいって思ってる人、この世にたくさん居るのに、どうしてっ、あたしだったんだろうね、っ。
それに、あたし今生きてるのが奇跡なんだって。」