桜色の恋~3ヶ月の幸せ~
本当にさよなら
目を覚まして一番に目にはあってきたのはいつも通りの白い天井。
でも、たった一つ違うのは、みんなの心配をするような悲しそうな顔。
その瞬間、美奈が抱きついてきた。
「桜ぁ!いやぁーー。やだやだ私を置いてかないで!
桜がいなくなったら…誰に話せばいいの?
嬉しいことがあった時、悲しい時、誰に相談すれば……いいの?
友達は桜しかいらないから…わがまま、言わないから。
だからお願いだよぉー……。いなく、ならないで…。」
そう言いながら赤ちゃんのように泣き始めた美奈。
泣かないでそう言いたいのに口が開かない。
「…………な、かない…で?ごめん、ね……あたし、ほんと…は…もう死んでる…んだ……でもね?…神様が、みんなに…お別れをいう時間を……くれたんだ。」
やっと開けた口でそういった。
みんな、嘘だという顔をしている。
さっきよりも落ち着いてきて、だいぶ喋りやすくなってきた。