桜色の恋~3ヶ月の幸せ~
桜色の恋〜3カ月の幸せ〜[続]
10年後
がちゃ
「あらあらよくきてくれたわね〜。桜も喜ぶわー。
毎年ありがとね?」
やっぱり変わってないな。
少し、痩せているが。
「いえいえ!桜が喜んでくれるのは嬉しいです。
当たり前ですよ!桜はいつまでもあたしの親友ですから!
ねぇ?廉くん?」
「そうですよおばさん。悪いなんて思ってたら桜に悪いです!
俺もいつまでも桜の彼氏ですから。」
そう、いつまでも。
「あら、まあ。2人ともっ、。」
そう言って肩を震わせ泣いているよう
だった。
「ありがとね。さあさあ上がって頂戴。
こんなとこに立たせてたら桜に怒られるわっ。」
そうして俺らは家に上がらせてもらった。
和室へと案内してもらった。
中へ入ると桜の遺影がある。
俺の大好きな笑顔の桜。
太陽みたいにキラキラしてるんだ。
「さーくらっ!来たよ~。」
俺らが来たことを喜んでくれてるような
眩しい笑顔だ。
けど、ここへ来ると本当にもう桜はいない
んだって、もう逢えない、話せないんだ
って今更だけど思わされる。
悔しいけど、悲しいけど、これが現実
だって。
お供え物をして手を合わせた。