桜色の恋~3ヶ月の幸せ~
あたしは、目一杯頭を下げた。
しばらくすると先生が
「仁野、顔を上げなさい。そうか、辛かったろ。
でも、話してくれてありがとな。
仁野の気持ちはよーく分かったよ。
校長には私の方から説得しておくよ。」
先生………。
「ありがとうございます!」
そういってもう一度頭を下げた時、目頭がとても熱くなった。
そして、上履きの上にポツンポツンと涙がこぼれた。
だが、それをぐっと途中で止めた。
「先生、あたしみんなにはまだ言いたくないんです。
心配をかけたくないんです。だからギリギリまで隠しておいてもらっても良いですか?」