桜色の恋~3ヶ月の幸せ~




ポタ


ポタポタ


あ、あれ?


涙が、止まらないよぉ。



「グスンッ。ううっ。うえーーーーーん。」



それからしばらく赤ちゃんのように泣き叫んだ。



「やだよー。廉くんと別れたくないよ。まだ死にたくないよ。
もっといっぱい生きたかったよ。うえーーーん。」



でも本当は、死ぬのなんか怖くないんだ。


あたしが一番怖いのは、存在を忘れられてしまうこと。


あたしがいなくなっても、みんなはまだ生きている。


あたしがいなくなった中で生活していなかったことにされるのが怖いんだ。


あたしはそのまま泣き疲れて寝てしまった。



< 91 / 202 >

この作品をシェア

pagetop