毛糸玉

ネコ







いつもの帰り道

私は友人達と駄弁りながら帰宅していた。



分かれ道に来て軽く挨拶をしてから
その場をさろうとした。


『ニャー』


ふと耳にネコの鳴き声入る


『ニャー…』

けれど、姿は見えなかった。


あたりを見回して、そのネコを探す。

得に理由はなかった。
ただ、気になった。

ただ、ただ。



『ニャー』

路地裏にネコの影が見えた。


私は思わずその場から足を離していた。

追いかけていたのだ。


「まって」


自分でさえもそういっているのに気付かなかった。


ただ、足を交互に出してそのネコをおいかけるだけだった。
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