私の想い人
「おい、更級。お前、ついに下級生にまで手だしたのか?」

自分で自分に嘆いてた時。

他のクラスメートからそう呼ばれる。

・・・・・・て言うかそりゃあ、ちょっと声掛けたりはするけど手は絶対に出してねぇ。

「何だよ。俺は清廉潔白だっつーの」

「お前、1回言葉の意味辞書で調べた方がいいぞ」

いや、マジで手は出してないからな?

「安心しろ。意味分かって言ってるから」

「そりゃ驚きだ」

まぁ、優斗とか亜美以外もこんな冗談言ってくるのは分かってんだけどな。

「んで、結局何だよ?」

話の流れ的にそんな話来るような事はないからな。

「あー、お前ご指名だからマジで手出したのかと思ったんだよ」

「はぁ?」

訳分からないでいる俺に、ポンとそいつが何かを投げてきた。

「手紙?」

「そこそこ可愛い女子からだったぜー」

「へぇ。こりゃついに竜二にも春到来?」

早速と亜美が興味津々て感じだ。

全くこいつは・・・・・・。
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