私の想い人
そんなこんなで着いたのは遊園地を見下ろせる高台。

視界を遮ること無く花火を見れるまさに絶好のポジション。

「わぁぁ、すっごーい」

「綺麗だねぇ」

女子陣はそんな光景に感動してるし。

「大河さん、わざわざすみません」


「だから気にすんなって。どうせ見るならいい場所で見た方がいいだろ?」

まぁ、確かにそれはそうだけどさ。

その大河さんはそっと亜美の隣に行って一緒に空を見上げてる。

「なぁ、優斗」

「ん?」

女子陣からちょっと離れた所にいる優斗に声をかける。

「今日はありがとな」

「気にするなって。竜二の時は頼むって自分で言ってたろ?」

そんな事言ったっけか。

「でもお前、俺の気持ち知ってたのか?」

「んー。まぁ何となくはね。悠にからかわれた時だけ、俺らと違ったリアクションだし」

あー、そうなのか。

全然意識してなかったな。

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