キスシリーズ~不器用キス~短編
学校に着くと、春ちゃんとはクラスがちがうから私のクラスでお別れ。
絶対私のクラスまでは送ってくれるから嬉しい。
「じゃあ、また後でな」
ポンッと頭に手をおいた後、春ちゃんは自分のクラスに戻っていった。
もう心臓飛び出しそう…。
また後でってことは春ちゃんと一緒に帰れるのかな?
それともお昼一緒に食べようって意味?
どっちでも嬉しいな…。
「おはよ優!」
「茜!おはよっ」
茜は私の親友で、サバサバした性格の子。
「ラブラブだねー朝から。ね?鈴音」
「そうね。でも優は赤月くんのじゃなくて私のよ」
そう言って鈴ちゃんは水の入ったペットボトルに口をつけた。
「鈴音の優の好き度はすごいわ」
「あら、当たり前でしょ?こんなに可愛い子他にいないわよ」
クスッと笑って私の頭をそっとなでる鈴ちゃん。
「鈴ちゃん…」
「本当に可愛い…妹にしたいぐらい」
綺麗な長い髪をそっと耳にかける鈴ちゃんの仕草は男の子のほっぺを赤く染めるぐらい色っぽい。
クスッと笑うその口元はとても綺麗…って私どこ見てるの!?
かぁーっと頬が熱くなる。
「私変態みたい…」
両手で頬を包み込みながら私はボソッと呟いた。