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ホワイトデー前日
■ □ ■ □
私が貴一さんから貰ったものは、沢山ある……。
まずは、可愛い猫の画像に。
それから、お泊まりの時のパジャマやタオルや歯ブラシ……。
あと、指輪。
那由多さんデザインのワンピースと、ヒールとか。
バレンタインの時の、金平糖とか。
……ざっと思い返すだけで、こんなに沢山ある。
それに比べて、私は貴一さんになにか形に残るような物あげられただろうか。
答えは、NO!
「あたし、貰ってばっかりだ……」
うっかりその事に気付いてしまって、ショックを受けた。
3月13日の昼下がりのこと……。
「どうしたの?奈々子ちゃん……」
一緒にお弁当を食べていた澪が、急にひとり言を漏らした私に心配そうに声を掛けた。
……そもそもなんでこんな事に気付いてしまったかと言えば、澪がホワイトデーに陸にお返しするとか言い出したからで。
澪の話に、「バレンタインにあげたのにホワイトデーにもお返しするの?」と思わず尋ねてしまった私。
だって、バレンタインに逆チョコ貰ったからって、自分もチョコ贈ってるんだからそれでおあいこだと私は思うわけで。
「確かに、そうかもだけど……私が陸君にお返ししたいの。だって、バレンタインの時とっても嬉しかったから」
そう言ってちょこっと恥ずかしそうに話した澪は、まじ天使だった(結婚しよ)。
(ってか、そんな考え方もあるのかぁ……)
澪の話に私は素直にそう感心した。
そこでふと思い出したのは、バレンタインの日に貴一さんから貰った金平糖のことだった。
(あれも、一応逆チョコって言ってたしお返しとかした方が良いのかなぁ……ていうか、出来るならお返ししたいなぁ……)
もう会わないって約束したけど、結果的に何度かもう会っちゃってるし。
今更お返し贈るくらい大丈夫だよね。
会わなくても、陸に頼んでも良いし。
……なんてことを思ってしまったら、もう私の頭の中は貴一さんへのお返しでいっぱいになった。
(なにが良いかな?なにを贈ったら喜んでくれるかな?)
もう恋する乙女全開。
(……って、そう言えば……もしかして今まで、あたし貴一さんにちゃんとした物を贈ったことない?)
ふと、そう気付いてしまった。
そして冒頭へと遡るわけで……。
私が貴一さんから貰ったものは、沢山ある……。
まずは、可愛い猫の画像に。
それから、お泊まりの時のパジャマやタオルや歯ブラシ……。
あと、指輪。
那由多さんデザインのワンピースと、ヒールとか。
バレンタインの時の、金平糖とか。
……ざっと思い返すだけで、こんなに沢山ある。
それに比べて、私は貴一さんになにか形に残るような物あげられただろうか。
答えは、NO!
「あたし、貰ってばっかりだ……」
うっかりその事に気付いてしまって、ショックを受けた。
3月13日の昼下がりのこと……。
「どうしたの?奈々子ちゃん……」
一緒にお弁当を食べていた澪が、急にひとり言を漏らした私に心配そうに声を掛けた。
……そもそもなんでこんな事に気付いてしまったかと言えば、澪がホワイトデーに陸にお返しするとか言い出したからで。
澪の話に、「バレンタインにあげたのにホワイトデーにもお返しするの?」と思わず尋ねてしまった私。
だって、バレンタインに逆チョコ貰ったからって、自分もチョコ贈ってるんだからそれでおあいこだと私は思うわけで。
「確かに、そうかもだけど……私が陸君にお返ししたいの。だって、バレンタインの時とっても嬉しかったから」
そう言ってちょこっと恥ずかしそうに話した澪は、まじ天使だった(結婚しよ)。
(ってか、そんな考え方もあるのかぁ……)
澪の話に私は素直にそう感心した。
そこでふと思い出したのは、バレンタインの日に貴一さんから貰った金平糖のことだった。
(あれも、一応逆チョコって言ってたしお返しとかした方が良いのかなぁ……ていうか、出来るならお返ししたいなぁ……)
もう会わないって約束したけど、結果的に何度かもう会っちゃってるし。
今更お返し贈るくらい大丈夫だよね。
会わなくても、陸に頼んでも良いし。
……なんてことを思ってしまったら、もう私の頭の中は貴一さんへのお返しでいっぱいになった。
(なにが良いかな?なにを贈ったら喜んでくれるかな?)
もう恋する乙女全開。
(……って、そう言えば……もしかして今まで、あたし貴一さんにちゃんとした物を贈ったことない?)
ふと、そう気付いてしまった。
そして冒頭へと遡るわけで……。