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■ □ 回想 ■ □
「ねー、森川先生の彼女の歩美ってどんなタイプ?」
「だから、呼び捨てやめろって」
「ねぇねぇ、どんなタイプ?ねぇねぇ、教えてよー」
「ったく……、俺なんかにはもったいない美人だよ」
「美人なんだぁ〜。髪は?染めてる?長い?」
「……黒髪。おかっぱ」
「へぇ〜、クールビューティ系てやつ?あ!ねぇ、おっぱいは?おっきい?」
「おまえなぁ、おっさんかよ……」
「あたしの予想じゃ、ちっぱいかな〜」
「ちっ、ちっぱいとか言うなよ!!」
「え?図星?」
■ □ 回想終了 ■ □
「……高坂さんて、着痩せするタイプ?」
「な、なに、急に……」
思わずじっと高坂さんの胸を見つめる。
言っちゃなんだが、膨らんでない。
着痩せするタイプじゃないなら、そこにあるのは紛れもなくちっぱいだろう。
それから再び高坂さんの顔を見つめる。
美人だ。そして黒髪にボブ。
歩美という名前。
(やっぱり先生の彼女っ!?)
心の中で叫ぶ。
貴一さんがフルカワの御曹司ってことも大事件だけど。
先生の彼女を見つけたかもって事の方が、女子高生の私にとってはもっと大事件なのだ。
「歩美さん!送ってくれてありがとうございました。あと名刺も!」
「ど、どういたしまして」
急に笑顔で名前呼びする私に、高坂さんは少し面食らったみたい。でも、私の方は嫌でも顔が緩んでしまう。
だって、高坂さんと森川先生が二人が並んでるところを想像しただけでも超お似合いなんだもん。美男美女で。
しかも、クリスマスには先生からのプロポーズがあるし、来年にはきっと結婚してて……。
想像しただけで、なんだかとっても嬉しくて、幸せな気持ちになる。
(辛気臭い顔なんてしてられない!)
車から降りて高坂さんに送ってもらったお礼をして、それからドアを閉める時、私はとびきりの笑顔を彼女に向けた。
「歩美さん!メリークリスマス!!」
世間て狭い。
先生の彼女と偶然出会っちゃうんだから。
その素敵な偶然をくれた貴一さんに感謝。こんなに幸せな気持ちになれるんだから、私は貴一さんと出会えて良かったと思うわけで……。
(あたしって、単純だなぁー)
お家までの短い距離を歩く間、そんなことを考えて私はひとりこっそり笑った。
「ねー、森川先生の彼女の歩美ってどんなタイプ?」
「だから、呼び捨てやめろって」
「ねぇねぇ、どんなタイプ?ねぇねぇ、教えてよー」
「ったく……、俺なんかにはもったいない美人だよ」
「美人なんだぁ〜。髪は?染めてる?長い?」
「……黒髪。おかっぱ」
「へぇ〜、クールビューティ系てやつ?あ!ねぇ、おっぱいは?おっきい?」
「おまえなぁ、おっさんかよ……」
「あたしの予想じゃ、ちっぱいかな〜」
「ちっ、ちっぱいとか言うなよ!!」
「え?図星?」
■ □ 回想終了 ■ □
「……高坂さんて、着痩せするタイプ?」
「な、なに、急に……」
思わずじっと高坂さんの胸を見つめる。
言っちゃなんだが、膨らんでない。
着痩せするタイプじゃないなら、そこにあるのは紛れもなくちっぱいだろう。
それから再び高坂さんの顔を見つめる。
美人だ。そして黒髪にボブ。
歩美という名前。
(やっぱり先生の彼女っ!?)
心の中で叫ぶ。
貴一さんがフルカワの御曹司ってことも大事件だけど。
先生の彼女を見つけたかもって事の方が、女子高生の私にとってはもっと大事件なのだ。
「歩美さん!送ってくれてありがとうございました。あと名刺も!」
「ど、どういたしまして」
急に笑顔で名前呼びする私に、高坂さんは少し面食らったみたい。でも、私の方は嫌でも顔が緩んでしまう。
だって、高坂さんと森川先生が二人が並んでるところを想像しただけでも超お似合いなんだもん。美男美女で。
しかも、クリスマスには先生からのプロポーズがあるし、来年にはきっと結婚してて……。
想像しただけで、なんだかとっても嬉しくて、幸せな気持ちになる。
(辛気臭い顔なんてしてられない!)
車から降りて高坂さんに送ってもらったお礼をして、それからドアを閉める時、私はとびきりの笑顔を彼女に向けた。
「歩美さん!メリークリスマス!!」
世間て狭い。
先生の彼女と偶然出会っちゃうんだから。
その素敵な偶然をくれた貴一さんに感謝。こんなに幸せな気持ちになれるんだから、私は貴一さんと出会えて良かったと思うわけで……。
(あたしって、単純だなぁー)
お家までの短い距離を歩く間、そんなことを考えて私はひとりこっそり笑った。