君に
どうしても素直になれず、
あと一歩、
そんなときに限って、冷たくしてしまったり、
素っ気なかったり、思ってもないことを言ってしまったり、もっとひどいときは相手を傷つけてしまう。
そんなことありますよね?
そーするとあと一歩だった距離は全速力で走ったかのように、離れてしまう。
でも、それが「恋」なんだと思う。
付き合って、キスして、Hして、、
幸せな恋かもしれない。
でも、「恋」って
そんな甘い世界じゃない。
今幸せなカップルたちはきっといくつもの
辛い「恋」を経験してきたんだと思う。
お互いの大切さに気づけたからだと思う…

そんなことすら気づけなかった私たちは
きっと幼かったんだと思う。
だから何度もぶつかったよね。
でも、本気で向き合ったからでしょ?
だから今、本当に幸せになれたんだと思う。

こんなこと言うの恥ずかしいけど

ありがとう。





私たちが出会ったきっかけは、ごくふつうのこと。
高校3年生でのクラス替えで私は“森田美羽”の4文字を
必死で探してた。
「あ、あたしあった!え、まって、美羽まさかの同じクラス?え、まじ?やっば!!あたしらの時代がきたみたいなもんよ!!」
よこでオーバーすぎるくらい喜んでいるのは幼なじみ
の“木下愛樹”。
「え、ほんとだ!!やったー!!もぉー、他の子たち知らない子ばっかりだから愛樹がいるだけ助かったよ。
修学旅行が悲しい思い出になるところだったよ。」
そんなことを言っている間に教室にいどうする時間になった。
私たちはルンルンで教室に移動した。
やっぱり知らない子は多いんだけど、今までで同じクラスになったことがある子がちらほら。
ただそれは女子だけで…
「ねぇ、美羽、見てこのメンツ。有名な男どもが多いわね。年に何回修羅場に遭遇すると思う?」
そんなことをウキウキで言ってる愛樹はさっさと自分の席に座っていった。
私もすぐに自分の席をみつけ、周りの子を確認した。
そんなとき甲高い声が聞こえた。
「あっいな~~~!!みっう~~~!!」
そんな叫びと同時に私の左隣のせきにとびのった(ちょっと表現はおかしいけど)。
この犬のような元気はつらつ女子は“戸田由希子”。
完全にご近所さん兼幼なじみがそろった。
しかも横一列。
「え、何このメンバー!!うける!!
先生方もこんな問題児をよく集めたもんだねぇ。
それにしても朝からうっさいなぁー。」
愛樹は安定のつっこみ。
そんなつっこみと同時にいたい視線を感じたにも関わらず、私に
「美羽、このクラスまじやばめだよ!学年でつねにちやほやされてる男がそろいにそろってこんなことに。
選び放題だよ!!ねっ♪」
本当由希子は面食いだなー。
そんなにずば抜けてかっこいい人なんかいな…

いた。一人、視線を奪われるようなやつが。



この男との出会いで、毎日がほんとに少しずつかわっいくなんて、わかるわけがなかった。
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