もう、好きじゃないから。
誰か僕の愚痴を聴いてくれませんか
「……え?」
「ああ、何でもねえわ。
僕、そろそろ行…っ」
「待てよ」、友人は確かそう言っていた気がする。
「本当、なのか」
「…は」
「本当なのか、と聞いてんだ」
何故か真剣そうに見えた。
よくわからないけど。
「知らねー。
たまたま、違う男とラブホ行くのが見えたんだ」
「……ふうん」
友人はじっ、と僕の顔を見つめる。
……ああ、こいつって意外と端正な顔してんなー
そういや、モテてたか。高校の時。
何か納得。
睫毛長いし、筋肉が程よいボディだし。
くっそームカつくなー
「……荘、動かないならキスしちゃうよ」
「………?」
えーと、えーと
何語喋ってんのかなこいつ。