カラダ探し~第ニ夜~
カラダを3つ、6つ、7つ棺桶に納めると「昨日」が少しずつ変わると聞いていたけど……。


「あ、美雪おはよー」


真冬まで……なんだか、私に対する態度が全然違う。


洗顔を済ませ、恐る恐る入ったキッチンで、慌ててバッグにお弁当を入れている。


いつもならお母さんが、真冬を駅まで送りにいく時間なのに。


「真冬、どうしたの?お母さんに送ってもらうんじゃないの?」


隣町まで電車で行くのが嫌だから、私は近くの高校にしたんだけど。


「お母さん?送ってくれるわけないじゃん。そうだ、学校が終わったら買い物に付き合ってよ。後でメールするからさ」


そう言い、笑顔で私に手を振って家を出た真冬。









……何、これ?


カラダをそろえたら、こんなに「昨日」が変わるものなの?


何がなんだか分からないけど……居心地の悪い我が家の雰囲気が突然良くなった。


「美雪ちゃんも早く準備しなさいよ。いくら学校が近いからって、遅刻はダメよ」


まだ部屋着の私に、洗い物をしていたお母さんが声をかける。


「え?あ……うん」


調子が狂うなぁ……まあ、前よりマシかな?
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