カラダ探し~第ニ夜~
二日目
ピピピピピピッ!
ピピピピピピッ!
どこからか、アラームの音が聞こえる。
私は確か、「赤い人」に殺されたはずなのに。
いつもの私の部屋、ベッドの上で私は目を覚ました。
なんだ……夢だったのか。
でも、やけにリアルで痛みのある夢だったな。
伊勢も留美子も私も、「赤い人」に殺されたけど、夢の中での事なら良かった。
「あれ……携帯がない?」
アラーム音は聞こえるのに、枕元で充電器に挿していた携帯電話が見当たらない。
もしかして、ベッドの下に落ちたのかな?
上体を起こし、脚をベッドから下ろした私は、この時に妙な既視感に襲われた。
あれ……昨日も同じ行動を取っていたような気がする。
こうやって起きるのも、かがんで携帯電話を拾うのも、昨日とまったく同じだ。
首を傾げながら携帯電話を拾い上げ、それを開いた。
時間は、いつもアラームが鳴る7時。
「寝てる間に落としたのかな?」
そう思い、フフッと笑いながら電話帳の名前を表示する。
ふたりも友達の名前が登録されたから、それを見るのが楽しい。
でも……。