カラダ探し~第ニ夜~
「髪の毛も足もまっかっか~」
こんな事になるのなら、留美子と一緒に三階を調べていれば良かったのかな……。
でも、それだと「呪い」を解く方法が分からないまま。
今日死んでも良い……なんて事を考えるのはもうしない。
「どうしてどうしてあかくする~」
あの歌の最後の部分。
それが「呪い」を解く鍵になっているの?
「美子……聞いて。私ね、今日妹が死んじゃったの」
あまり思い出したくない事だけど、殺されるかもしれないのなら、何でも言ってしまおう。
「どうしてどうしてあかくなる~」
どうせ、何を言っても変化はないだろうから。
体を支える腕に力を込めて、私はゆっくりと起き上がろうとしていた。
「昨日」美子は、生産棟から工業棟に向かう途中に「イカセナイ」と言っていたから、ここに何かがあるかもしれない。
「赤い人」がしゃべるなんて、聞いた事もない。
だからそれも、あの歌も、きっと特別な事なんだ。
壁とひざに手を突いて、立ち上がる事ができたけど……もう時間がない。