カラダ探し~第ニ夜~
八日目


全身が痛む。


死ぬ間際に「赤い人」にちぎられた身体の痛みが、そのまま筋肉痛になっている感じで、起き上がる事もできない。


「美雪ちゃん、起きてる?もう朝よ」


部屋のドアを開け、お母さんが少し顔をのぞかせて私にそう声をかけた。


私が7つ目のカラダを納めたから、「昨日」が少し変わったはず。


記憶があるという事は、まだ明日香は生き返っていないという事だ。


「あー……身体が痛い。皆もこんな思いしてたのかな……」


自力で上体を起こす事ができない私は、ベッドから転がり落ちるように床に足を付けた。


枕元で鳴り続ける携帯電話のアラームを止めて、洗顔のために部屋を出る。


廊下を歩くのも辛いのに、階段を下りるのなんて、いつ転がり落ちてしまうかと不安になるほどだ。


なんとか階段を下りきった所で、真冬がキッチンのドアを開けて姿を現した。


「あ、美雪。今起きたの?いいよね、学校が近いとさ。そうだ、今日暇?放課後一緒に買い物に……」










「あ、ごめん……なんか身体の調子が悪くてさ。明日にしない?」






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