カラダ探し~第ニ夜~
辞められるものなら、もう「カラダ探し」なんて辞めたい。
でも、腕の中にある明日香のカラダが、私に「諦めるな」と言っているような気がした。
「明日香も、こんなのを何度も見たの?私は……耐えられないよ……」
目の前の光景を、なるべく理解しないようにしていたけれど、そんな私の目に、西棟の方からこちらに向かってくる人影が映ったのだ。
こちらに向かって来る人影……あれは誰?
二見がここで死んでいるという事は、袴田もきっと殺されているはず。
「赤い人」にしては大きいから……もしかして、伊勢なの?
「い、伊勢君!あ、明日香のカラダ!あったよ!」
私はもう、動く事ができない。
だから、この明日香の腰を伊勢に任せる事ができたら……。
そう思い、震える手で腰を頭上に掲げた。
その人影は、血だまりを避けるように、玄関の方に向かう。
……おかしいな。
伊勢なら、明日香のカラダを見つけたら、血だまりで滑ってでも駆け寄ってきそうなのに。
「赤い人」だとしても、一直線にこちらに向かって来ると思う。
でも、腕の中にある明日香のカラダが、私に「諦めるな」と言っているような気がした。
「明日香も、こんなのを何度も見たの?私は……耐えられないよ……」
目の前の光景を、なるべく理解しないようにしていたけれど、そんな私の目に、西棟の方からこちらに向かってくる人影が映ったのだ。
こちらに向かって来る人影……あれは誰?
二見がここで死んでいるという事は、袴田もきっと殺されているはず。
「赤い人」にしては大きいから……もしかして、伊勢なの?
「い、伊勢君!あ、明日香のカラダ!あったよ!」
私はもう、動く事ができない。
だから、この明日香の腰を伊勢に任せる事ができたら……。
そう思い、震える手で腰を頭上に掲げた。
その人影は、血だまりを避けるように、玄関の方に向かう。
……おかしいな。
伊勢なら、明日香のカラダを見つけたら、血だまりで滑ってでも駆け寄ってきそうなのに。
「赤い人」だとしても、一直線にこちらに向かって来ると思う。