★☆龍華学園☆★




「美月は優しすぎるんだ。自分が何をされたのかわかってるのか??水浸しにしてトイレに閉じ込めるなんて…。美月が許しても俺は許さない。」



成美がやれやれと首を振ってあたしを見ている。でもその目は優しさで満ち溢れていた。



「陽先輩、彼女達は陽先輩のことが好きだったからあたしに嫉妬してあんなことをしちゃったんだよ。陽先輩が彼女達を突き放すのは彼女達をもっと傷つける。それはダメだよ!」



「先輩が冷たい態度を取れば、あの先輩達はまた美月に何か仕掛けてくると思います。そう思いませんか??先輩は美月のことを考えて行動すべきだと思います。」



あたしの言葉の後に成美が追い撃ちをかけるように言葉を発した。


成美はあたしを本当に心配して話してくれていて、冷たく冷え切った心が柔らかくなっていくのがわかった。









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