幼なじみがバスケ部に入った訳
「良いって何が?」
私が聞き返せば、紗理奈のため息。
あれ?私って人からため息付かれる事多くないか?
そんな疑問を持ったところで……
「池田君、かなりの女子から告白されてるらしいよ?」
そんな情報を口走った。
こんな告白ラッシュの時、カッコイイ池田君が告白されない訳ないんだ。
もしかしたらその告白した子の誰かと付き合って、
クリスマスも一緒に過ごすのかもしれない……
葵は『池田、彼女いない』って言ってたけど、
『作らない』とは言ってない。
「池田君に彼女…か…」
考えると、スッと何かが抜けていくような感覚。
「あんた…失恋になるんだよ?」
紗理奈から指を刺されて言われるけど、
『池田君に彼女が出来たら失恋』と聞いても、
何だかしっくり来なかった。
「もし池田君に彼女が出来ても、池田君のシュートを見る事は許されるかな…?
」
私のフッと出た疑問に紗理奈は『えっ!?そこ!?』とツッコんでいた。
だって、あんな綺麗なシュート見れなくなるのは残念じゃないか…。