幼なじみがバスケ部に入った訳
重たいゴミ袋を手にぶら下げながら、紗理奈と一緒に外のゴミ収集小屋へ歩いて行く。
「愛唯はクリスマスどうするの?」
クリスマスは勿論彼氏と過ごすつもりの紗理奈が、一人身の私を心配して聞く。
「ん~」
そう言いながら浮かんだ顔は、
生まれた時からずっとお隣の葵だ。
葵とは何だかんだ毎年一緒にクリスマスを過ごしている気がする。
寂しい事に葵にも私にも、一緒に過ごす異性が居なかったから……
葵は私と一緒のクリスマスが当たり前だと思っているのか、
去年……
『来年はお互い好きな人と過ごせると良いよね』
と言ったら、ブスッとした顔になった。
葵…………そんなに彼女作る自信なかったのだろうか……
確かに葵が私以外の女子と一緒に居たところって見たところが無い。
「今年も葵と一緒だと思う」
私が何気なしに答えれば、
紗理奈はピタッと止まってびっくりした顔。