幼なじみがバスケ部に入った訳
3
紗理奈の言葉が離れなくて、
私は教室に戻っても上の空だった。
クラスメートは疎らに散っていく。
コートを着てマフラーに手を掛けた時……
「ちょっと!愛唯!呼んでる!!」
グイッと肩を引かれる。
引いた相手を見れば、酷く焦った顔の優香だった。
何だろうと思いながら優香の指す教室入り口を見れば………
「……………………え?
池田君…………?」