幼なじみがバスケ部に入った訳





「お前今日も間抜け面でバスケ見てたな」



私の隣に葵が並び、それを合図の様に2人で歩き出す。



いつの間にか身長に差が開いた私達。



女子の中でも身長が低い私と、

男子の中でも身長が高い葵だ。


その差は40㎝以上。



サラサラな黒髪で、切れ長の目にはいつも黒縁メガネを掛けている。

その姿は知的なイケメンらしいのだが、

バスケをしている時はコンタクトにしているから、

それはそれでスポーツマンらしさが出て、

ギャップがまた良いようだ。



体育館で葵を応援している女子が居て、
初めて見た時はギョッとした。






「間抜け面じゃないもん!見惚れてただけだもん!」



グッと顔を上に向けて葵に言い返す。

首が痛くなりそうなほど見上げなきゃならないなんて…なんとも憎たらしい男だ。




 
< 6 / 32 >

この作品をシェア

pagetop