『あたし』
「おじょうちゃん。ともだちがほしいんだろ?」



目の前には絵本に出てきたおばあさんが立っていた…あ、ありえない…!




私は椅子から飛び上がり、部屋の隅まで後ずさりをしながら向う。

おばあさんは逃げるように後退りする私に話しを続けた。



「そのえほんでともだちをつくれるんだよ。おじょうちゃんがともだちをつくりたいっていったからあげるんだよ。」



しゃがれた声、それに言葉がスラスラと頭の中に入ってくる…。



「わ…わたし言ってません!」



声が震えているのが自分でもわかる。

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