流れ星
「なんで~?」
不思議そうに私の顔を覗き込む圭ちゃんに私は言った。
「だっておねがいごといったらかなわないっておかあさんいってたもん。」
言ったら叶わない…。そんなの嫌だもん。


圭ちゃんはその言葉の意味が分かったのか分からなかったのかまた空を見上げたまま今度は何も言わなくなった。


あれからどのくらい時間が経ったんだろう。

空に星が一つ流れた。
「けいちゃん!!」
重く閉じかかった目をこれでもかってくらい大きく見開いて隣で眠りかぶっていた圭ちゃんの体を大きく揺らす。
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