【短】不器用男子とFirst♡Kiss
こ、これが世に言う“壁ドン”というものですか……。
……って、そんなこと言っている場合じゃなくて。
なんなの、この状況……。
「ちょ、相田くん……?」
「ん?なに?」
相田くんを見上げて問いかけの視線を向けると、フッと不敵な笑みを見せられた。
あ、相田くんが笑った……。
今、この数秒前に、はじめて相田くんが笑った顔を見た。
ニコッと無邪気な笑顔じゃなくて、フッと不敵な……相田くんらしい笑顔。
その笑顔に、あたしの胸はぎゅうっと締め付けられてドキドキしはじめた。
な、なにこれ……。
「あの、あたし、日誌だしに行かないと……」