天才少女
とりあえず、頭を下げる


だって、不敬罪で切り捨て御免になっても文句は言えないこの時代。


しかも相手は、この世を治める征位大将軍だよ?!


「頭を上げて下さい!!藤花様!」


「へ?」


何で殿様が私に様付けしてるの?


「神の申し子である藤花様に頭を下げさすなど天罰があたります。」


「神の申し子?」


「そうです。神の申し子である藤花様はこれから御三家や御摂家が引き取らせて頂きます!」


何で?

店は?

女将さんたちに恩返しできてない…

宗次郎とも遊んでないのに…

引き取らせて頂きます?


「いや…」


「申し訳ありませんが、藤花様に拒否権はありません。」


また、あの頃と同じようになるの?

教授たちのようにまた繰り返すの?


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