大野先輩が好きなんです‼︎【短】
陽希先輩を見れるのは嬉しいことなのに、その後のことを考えると憂鬱になる。



「はぁ…」と、溜め息を吐くと隣に人の気配を感じた。



「あら、あなた一年生よね?なにしてるのかしら?」



声を掛けてきたのは女バスの…、確か白石キャプテンだ。



「あっ、あの。わたし、藤堂先生に言われて部活終わり次第、ここの床を掃除しなくちゃいけないんです…」



思い出すと泣けてくる。



そんなわたしに白石キャプテンは、「もしかして遅刻でもした?」と苦笑しながら聞いてきた。



思わず先輩なのに、コクコク頷くと白石キャプテンは、「ほんとヒドイ先生よねぇ」と、わたしの味方になってくれた。



「でも遅刻したのは、わたしが悪いので終わるまで見学させてもらってもいいですか?」



顔色を窺うように聞けば、クスリと笑った白石キャプテン。



その笑顔は、とても可愛くて同性から見てもキュンとくる笑顔だった。



「いいわよー。あ、なんなら一日体験でもしてみる?」



「えぇっ!?い、いえ…。わたし運動音痴なんです…」



わたしは、ボールが怖い。



パスされると怖くて、目を瞑ってしまう。



「そう?楽しいよー?」



そんなこと言われても、困っちゃう…。
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