大野先輩が好きなんです‼︎【短】
「おい、白石。なに、下級生イジメてんだよ」



そんな時聞こえてきた、低い声。



なんとなーく、顔を見上げればそこには片想い中の陽希先輩がいて。



わぁぁっ!!



こんな間近で見ちゃったよー!!



わたしの心は、ドクンドクンと音を立てていた。



「あ、大野。だって、この子があまりにも可愛すぎてぇ」



そう言って白石キャプテンは、わたしの腕に絡みついた。



「わっ、先輩!バケツに水入ってますから!!」



慌てて声を掛けると、「先輩だなんて!あなたに言われると、たまんないわね!」と、また惚れてしまうくらいの笑顔を見せた。



「せ、先輩も。笑顔がステキだから、たまりません…」



わたしは、何を言っているのだろう…。



でも白石キャプテンは、嬉しそうにニッコリ笑うと。



「ちょっと、大野!聞いた?わたしこの子、彼女にするわ!」



白石キャプテンの、ぶっとんだ発言に思わずむせた。



「あ、大丈夫か?ほら、白石が変なこと言うからだろ」



陽希先輩は、わたしの背中を数回撫でると白石キャプテンを睨み付けた。



わわっ!!



わたし今、陽希先輩に触られた…。



よからぬ妄想が、頭を駆け巡る。
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