大野先輩が好きなんです‼︎【短】
やっぱり予定通り7時に終わり、部員が続々と部室へ行く。



もちろん今日も陽希先輩目当てで来てる子はたくさんで、胸が締め付けられる。



ライバル、多すぎだよ…。



って、何かわたしみんなに睨まれてる気が…。



そしてゆっくり頭の中で巻き戻すと、「あ…」と声が漏れた。



わたし、陽希先輩に腕掴まれたんだった…。



きっと、それを見てたんだろう。



その直後、スタスタと歩いてきた一人の女子。



この子、確か隣のクラスの子だったような…。



そんなことを考えてると、わたしの前で止まった。



「ちょっと、来てくれる?」



「え、わたしココ掃除しなきゃいけないから…」



突然、掴まれた腕。



思いっきり掴んで、爪が食い込んでるのが分かった。



「イッタ…」



顔を歪ませるも、力を緩めてくれることはせずに。



「いいから、来なさいよ」



その子はグイッと、わたしを引っ張った。



わたし、自分から話し掛けたわけじゃないのに…。



なんでこんな目に遭わなきゃいけないの…。



だんだん、目頭が熱くなり涙が溜まるのが分かった。
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